開発(FA機器)

現在の仕事内容はなんですか?

私が所属する商品開発部では、電子基板を組み込んだユニット商品を開発しています。その中で私は、世の中の動向や社内外からの要望に応じた製品を実現するべく、製品組み込み用の電子基板の設計開発を担当しています。
業務の範囲としては、商品を開発すれば終了するわけではなく、その後の試作評価、在庫管理、各種国際認証対応や販売PR、製品リリース後の不具合対応など多岐にわたっています。製品の生みの親として全プロセスに携わり責任をもって対応する中で、生産システムメーカーである平田機工らしさを追求した仕様の取り決めや設計開発を行うことを特に心がけています。
全ての業務を一人で行うわけではありませんが、構想からアフターフォローまで一貫したものづくりに携わることができ、結果的に次の製品開発にも多くのことをフィードバックすることが可能な環境です。お客さまの要望を叶えるための、付加価値の高いものづくりに貢献しています。

当社への入社の決め手は?

私はものづくりが好きで、ハードウェアからソフトウェアまで一貫してエンジニアリングを行っているメーカーを探していました。当社は、自動車製造ラインをはじめとして、半導体製造装置関連設備、家電製品の製造ラインなどの幅広い分野で製品の納入実績があり、一つの産業に依存しないエンジニアリング力を持っています。
また、国内に限らず世界にも多くの装置や製造ラインの納入実績があります。多様な産業に国内外の知識や技術を培ってきた当社なら、私がこれまでに培った技術を活かして、トータルなエンジニアリングに挑戦できる場が必ずあると思いました。
また、私の知らない知識や技術に触れることで自身の能力と知見をさらに高め、会社を通じて社会に貢献したいと考え、入社を決めました。

仕事のやりがいはなんですか?

私は、電子基板の設計開発だけではなく、実際に組み込んだ製品の性能評価も行います。
自身で設計した基板やソフトを用いた試作製品の性能評価では、電子回路設計時に検討する部品のデータシート上の情報だけでは分からない現象にも多く遭遇します。実際に試作製品を動かして、求めていた性能や動作を実現できたことを確認した時には、安堵感と共に大きな達成感を感じています。
また、電子基板だけではなく、動作させる最終製品まで携わることができるので、機械設計のメンバーや他の制御メンバーと相談しながら一つの製品の完成度を高めていくことができ、一つの製品に対する思いも強くなります。最終的に開発した製品が商品化され、売り上げを上げられるようになったときには、会社を通して社会へ貢献できていることを実感し、大きなやりがいを感じます。

成長を感じた瞬間とその時のエピソードを教えてください。

今では標準採用されている電子基板の開発当初、ノイズの影響により予期しないエラーを起こしてしまうことがありました。運用条件によってはエラーを出さずに使用可能で、何とかオーダーを乗り切りましたが、早急にノイズの影響に強い電子基板に改良する必要がありました。ノイズの影響である証拠や評価を実施し、どのように改善すれば問題がなくなるか検証し、検証結果を基に再設計をすることで、ノイズの影響を受けにくい基板を開発することができました。
ノイズ対策はハード的な問題解決ですが、このときにソフトの見直しも実施しました。従来のソフトでは、拡張性を持たせることが難しかったのですが、勉強を重ね、拡張性を広げられるソフトの搭載にも成功しました。問題の評価、検証、設計、ソフト開発、開発後の検証と多様なプロセスを一貫して行い、これまでにない知識も吸収して問題を解決できた瞬間に、自身の成長を感じました。

今後の目標を教えてください。

人と環境にやさしいエコ電動シリーズを発展させることで、自分自身も成長し、社会貢献をしていきたいと考えています。
当社のエコ電動シリーズは、これまでエアー機器主体だったFA機器分野の省力化を実現するポテンシャルを持っています。当社で開発したHIRATA BLUE MOTORの特徴を一言で表すと”堅牢なモータ”です。このモータをコンベヤで使用する場合は高速での連続回転動作を用いますが、シリンダなどのアクチュエータでは、高負荷間欠動作で動作端点に当てて止めるという動作を行います。技術の蓄積により、基本的にモータの運用では避けられている動作端点当て止めの動作が標準的に行えるようになっており、消費電力も小さく環境にもやさしいモータになりました。
努力の結果、一つのモータで相反する動作の実現ができたので、今後もより高い次元での知識と技術の習得を継続し、技術の発展を支えていきたいと思っています。

休日のリフレッシュ方法はなんですか?

休日のリフレッシュは、ケーキやパンを作ることです。自身で作って食べることで満足感もより感じられ、誰かに食べてもらい喜んでもらえればさらに充実感も得られます。少し手の込んだものを作ると自信にもつながり、仕事を頑張ろうという気にさせてくれます。

※各社員の所属、インタビューの内容などは取材当時のものです。