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森永乳業様、当社「ぷらんつプロ」を活用しインドネシア行政機関と「共同臨床研究に関する基本合意文書」を締結
お知らせ
2024.09.05
平田機工株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長執行役員:平田雄一郎、以下「当社」)は、海外の生物遺伝資源を利用した商品開発支援サービス「ぷらんつプロ」を本年3月より上市しております。
このたび、森永乳業株式会社様(以下、「森永乳業様」)がインドネシア国内で生物遺伝資源を用いた共同臨床研究を実施するにあたり、当社が「ぷらんつプロ」で培った知見と人的ネットワークを活用し、共同臨床研究に関する枠組み形成に向けたコンサルティングを実施いたしましたのでお知らせいたします。
記
Ⅰ. 森永乳業様に対するご支援
- 当社は2020年にインドネシアの行政機関との間で生物遺伝資源の共同開発に関する契約を締結し、以降、共同で研究を進めております。このたび、それらを通じて蓄積された知見と人的ネットワー クを活用し、森永乳業様が同国で実施する「生物遺伝資源を用いた共同臨床研究」に関する枠組み形成についてコンサルティングを実施いたしました。
- これにより、森永乳業様はインドネシア農業標準化機構ならびにインドネシア保健省より指定を受けた医療機関 RSAB Harapan Kitaとの間で腸内細菌などの生物遺伝資源を用いた共同臨床研究を実施するための基本合意文書を8月22日付で締結されました。
- 当社による今回のコンサルティングは、森永乳業様が掲げる「インドネシアの乳幼児の健やかな成長に貢献する」との考えに賛同し、その実現を支援すべく実施いたしました。
●森永乳業様が 8 月 23 日に発行したニュースリリースは以下 URL よりご確認いただけます。
Ⅱ.「ぷらんつプロ」とは(概要)
- 当社と契約したお客様に対し、アルゼンチンまたはインドネシア(提供国)に所在する生物遺伝資源のサンプルを提供するサービスで、当社が入手した提供国のサンプルやそれに関連する知見・ノウハウ を用いて、お客様の商品開発を支援いたします。
- お客様は提供国との複雑な手続きを行うことなくこれらのサンプルを入手することができ、お客様の事業に必要な基礎研究や商品開発にご利用いただけます。(Ⅲ項に詳細記載あり)
<「ぷらんつプロ」のサービスイメージ>
資源提供国と資源利用国をつなぐ「架け橋事業」
Ⅲ. 「ぷらんつプロ」に関する補足説明
1.「ぷらんつプロ」の主な特徴
- 当社と契約したお客様は、当社が入手済のアルゼンチンとインドネシアの植物カタログを閲覧し、研究開発に利用したいサンプルをすぐに受け取ることができます。植物カタログにないサンプルについては、リクエストをいただいた後、当社が提供国より入手しお客様に提供いたします。
- 当社が想定するお客様領域は、機能性食品、化粧品、その他トイレタリー、香料、生活資材および医薬品の6分野で、これら分野で製品を研究、開発する企業や公的機関などを想定しています。
- また、古くから利用されている知見・ノウハウも利用可能です。ご希望の効能をリクエストしていただければ、可能性のあるサンプルを提供いたします。この場合も、植物カタログにないサンプルは、 採取後にお客様に提供いたします。
- お客様は、「ぷらんつプロ」を通じて入手した植物遺伝資源を用いた研究の成果を合法的に権利化できます。提供国に対する「利益の公正かつ衡平な配分(ABS(※))」や日本への輸入に関わる種々の煩雑な手続きは当社が行うため、お客様は基礎研究や商品開発に専念できます。
- 当社は、植物遺伝資源研究の事業化にあたり、社外の専門家で構成される「ABS市場創成タスクフォース」や国立大学法人筑波大学から客観的評価やアドバイスを受けています。
(※) ABS(Access and Benefit-Sharing)とは、「遺伝資源の取得の機会」(Access)と「その利益の公正かつ 衡平な配分」(Benefit-Sharing)のことで、生物多様性条約に基づきグローバルに遵守が必要な事項です。
2.当社が「ぷらんつプロ」を事業化する背景
- 当社の主力事業は、自動車・半導体分野で活用いただく生産設備や産業用ロボットであり、製品化の原点は人々を過酷で困難な労働から解放したいという社会的課題の解決にあります。
- 「ぷらんつプロ」は、植物遺伝資源の活用を通じ、これまで重視されてこなかった植物遺伝資源提供国の権利を保護し、資源提供によって得られる利益を公正かつ衡平に配分することで、提供国が抱える社会的課題の解決に貢献することを企図しています。これらは事業と社会課題解決を両立させる取り組みであり、当社が有する他の事業と同根と位置付けています。
- こうした考えのもと、当社は 2015 年度より、従来の研究開発テーマである「工学的研究開発」に 「生命科学分野」を加え、「植物遺伝資源を利用した新たなビジネス」の確立に取り組んできました。
- 2019 年にはアルゼンチンの政府機関と、2020 年にはインドネシアの政府機関と植物遺伝資源の共同研究開発に関する契約を締結し、両国と共同で植物遺伝資源の研究を進めています。
- 一方、自社での研究・製品化だけでなく、当社が切り拓いた両国の植物遺伝資源の活用ノウハウを他社にも提供することで、遺伝資源提供国と利用者双方の利益につなげたいと考え、本サービスを開発しました。本サービスの提供を通じ、当社は「遺伝資源の提供国と利用者との橋渡し役」を目指してまいります。
●当社「ぷらんつプロ」特設ページ
Ⅳ. 当社概要
会社名 | 平田機工株式会社 |
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本社所在地 | 熊本県熊本市北区植木町一木111番地 |
代表者名 | 代表取締役 社長執行役員 平田 雄一郎 |
設立 | 1951年12月29日 |
資本金 | 2,633 百万円 |
事業内容 | 各種生産システム、産業用ロボットおよび物流関連機器等の製造ならびに販売 |
上場市場 | 東京証券取引所 プライム市場(証券コード 6258) |
従業員 | 連結 2,323名 単体 1,419名 ※2024年3月31日現在 |
事業所 | 国内7拠点(熊本県4拠点、栃木県、滋賀県、東京都) |
関係会社 | 国内3社(熊本県2社、東京都) 海外9社(アメリカ、メキシコ、ドイツ、シンガポール、タイ、マレーシア、中国2社・台湾) |
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